SDGs&昆虫食

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昆虫食は地球・人類を救う⁈

はじめに

みなさん、昆虫が地球と人類を救う存在であることをご存知でしょうか。地球の環境と人類の飢餓を救うことが期待されている昆虫食についてまとめます。

人類の食糧不足

現代は食料供給に利用可能な資源はいまだ逼迫した状態にあります。世界農業機関(FAO)の報告では、世界人口に占める栄養不足人口の割合(栄養不足蔓延率)は、1990年~1992年の栄養不足蔓延率は18.6%から2014年~2016年は10.9%に低下してきています。一見すると改善してるデータなので、人類の食糧問題は解決の方向へ向かっていると思われるかもしれません。しかし、世界で約7億9,500万人が十分な食料を確保することができず、飢餓に苦しんでいます。国連のすべての加盟国が取組んでいる「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標):SDGs」の17の行動目標の中には、行動目標2「飢餓をゼロに」があります(図1)。この目標には「2030 年までに、飢餓を撲滅し、すべての人々、特に貧困層および幼児を含む脆弱な立場にある人々が1年中安全かつ栄養のある食料を十分得られるようにする。」など8つのターゲットがあります。

図1.SDGs行動目標2:「飢餓をゼロに」

食料供給と環境負荷

人類の食料需要の増加とそれに伴う耕作地の増加に対策を立てる必要があります。耕作地の増加は気候変動などの環境負荷を引き起こします。2013年、FAOは食料供給による気候変動への解決策の一つとして昆虫食を提案しています。今、環境負荷への一助として昆虫食が注目されています。昆虫は、鶏・豚・牛肉、海洋魚と比較しても栄養価が高く、豊富なタンパク質と良質な脂質を含んでいます。さらに、カルシウム、鉄、亜鉛などの体に必要なミネラルや微量元素も多く含んでいます。そうです、昆虫は健康的な食べ物なんです。さらに、牛などの多くの家畜が産生するメタンを始めとする温室効果ガスの排出量が環境負荷となっていますが、昆虫は家畜と比較すると温室効果ガスの排出量が極めて少ないことがわかっています。同量の動物性タンパク質源を確保するために必要な昆虫の飼料は、牛の12分の1、豚とブロイラーの2分の1しか必要としません。すなわち、昆虫食は、健康だけでなく、環境にもやさしい食べ物です。

注目されている昆虫食
注目されている昆虫食

身近な昆虫食

わが国の伝統的食文化をみると、昆虫はタンパク質の摂取を目的として食べられてきました。イナゴは、甘露煮や佃煮として日本各地で販売されています。また、「蜂の子」は高級食材として人気があります。さらに、最近では、無印良品はコオロギを粉末入りのせんべい(図3)やコオロギチョコ(図4)を開発・商品化しています。また、持続可能な食糧生産システムを実装する昆虫テックを開発し、食用コオロギの養殖システムの確立とこおろぎだしなどの商品開発を行っている企業もでてきてます。

図3.無印良品コオロギせんべい
MUJI無印良品|コオロギが地球を救うより引用)
図4.無印良品コオロギチョコ
MUJI無印良品|コオロギが地球を救うより引用)

まとめ

昆虫食が地球の環境負荷を低減し、人類の飢餓問題の救世主になり得ることが期待されています。みなさんも、お買い物の際には昆虫食コーナーをのぞいてみてください。

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