フレイル?聞いたことありますか?

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健康長寿の延伸のために知っておきたいこと1

聞いたことありますか?フレイル

加齢とともに心と体のの活力が低下し、また、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)が障害され、心と体のもろさが出現した状態をフレイルと呼びます。高齢者が増えている現代社会では、フレイルに早く気づいて、正しく予防や治療を行うことが大切です。健康長寿の延伸のために知っておきたい、フレイルについてまとめます。

フレイルとは

健康長寿、寿命を加齢の視点から考えてみましょう。一般的に20~30歳代くらいまでは、鍛え方にもよりますが、体力は向上していきます。40歳以降、加齢とともに疾病・ストレスの負荷がかかり、健康であった体が次第にフレイルと呼ばれる虚弱状態となります(図1)。フレイルがあると、健康障害のリスクが高まり、要支援・要介護のリスクの高い状態となります。このフレイルがさらに進行すると要支援・要介護状態となり、健康長寿ではなくなります。フレイル状態をしっかり対処すれば健康状態に回復する一方、対処を怠れば要支援・要介護の状態に陥ることがわかっています。よって、健康長寿を維持するためには、フレイル対策は重要となります。フレイルの要因は大きく、身体的、精神的および社会的要因の3つに分けられます。それぞれに対応するためには医療だけでなく、行政・地域など多くの領域の協働(多職種連携)が必要となります。

図1.フレイルと呼ばれる虚弱状態のイメージ図

フレイルはどうすればわかる?

フレイルの診断にはいくつかの基準がありますが、Friedの基準がわかりやすいです(表1)。

表1.フレイルの診断(Friedの基準)
体重減少
疲れやすい
歩行速度の低下
握力の低下
身体活動量の低下
3項目以上=フレイル
1または2項目=フレイルの前段階(プレフレイル)と診断

Friedの基準3項目以上をフレイルと診断します。1または2項目はフレイルの前段階(プレフレイル)となります。フレイルの有無と健康障害を検討した研究によれば、フレイルがあると転倒、移動能力の低下、日常生活動作(ALD)の低下、初回入院及び死亡リスクが高くなることが報告されています(表2)。

表2.フレイルの有無と3年間の健康障害
 健康障害  相対危険度 
 転倒の発生  1.3倍 
 移動能力の低下  1.5倍 
 ADLの低下  2.0倍 
 初回入院  1.3倍 
 死亡  2.0倍 

Fried LP, et al. J Gerontolo A Biol Sci Med Sci 56:M146-156, 2001より引用
Bandeen-Roch K et al. J Gerontol A Biol Sci Med Sci 62: 262-226, 2006より引用

サルコペニアとは

フレイルにはサルコペニアという状態があります(図2)。

図2.サルコペニアの診断に有効な簡便法:
ふくらはぎを指輪っかで測定

これは、「筋肉量の減少により、筋力・身体機能が低下している状態」のことです。栄養状態が低下して筋肉量が減少すると運動量が少なくなってしまいます。これをそのまま放置すると食欲低下が起こり、栄養状態の更なる低下、筋肉量の更なる低下を引き起こし、悪循環に陥ります。この悪循環を断ち切るためには、運動、栄養管理、社会活動参加が重要となってきます。フレイル対策として有効な運動として、有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチなどが報告されています(図3)

図3.フレイル予防有効な運動の種類

おわりに

健康長寿の延伸のために知っておきたい、フレイルについてまとめました。みなさん、日々の食事、運動、そして地域活動を継続してフレイル予防を行ってください。

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