チョコレートはからだによい?

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~カカオポリフェノール~

はじめに

子ども達からご年配の方々まで、幅広い世代に好まれているチョコレートですが、最近、「高カカオ」と明記された体によいチョコレートへの関心が高まっています。チョコレートの効能成分であるカカオポリフェノールについて紹介します。

カカオポリフェノールとは何だろう

ポリフェノールは、光合成によってできる植物の色素や苦味の成分で、はほとんどの植物に含まれています。ビタミンCやビタミンEと同様に、ポリフェノールは活性酸素などの有害物質を無害化する抗酸化作用をもっています。ポリフェノールがもつ抗酸化作用は、血圧やメタボの改善、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立つことが知られています。その種類は数多く、自然界に5,000種類以上あると言われています。その中に、チョコレートやココアの主原料になっているカカオマス由来のカカオポリフェノールがあります。ちなみに、カカオマスとは、発酵および乾燥させたカカオ豆の胚乳を発酵・乾燥後に焙煎したものです。

チョコレートの原材料となるカカオ

カカオポリフェノールの効果

ポリフェノールの種類により、その働き・効果に特徴ががあります。カカオポリフェノールの主成分には、エピカテキン、カテキンとプロシアニジンが含まれています。これらは強力な抗酸化作用があり、老化、がん、生活習慣病などの原因となる活性酸素から体を防御する働きをもっています。実際に、カカオポリフェノールは血圧低下、LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)の低下、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)の増加、メタボの改善などの効果を有することが、人を対象とした研究により明らかとなっています。表1にカカオポリフェノールの主な効果をまとめました。

表1.カカオポリフェノールの主な効果
1.血圧の低下作用
2.LDLコレステロールの低下作用(悪玉コレステロール)
3.HDLコレステロールの増加作用(善玉コレステロール)
4.血糖コントロールの改善作用(インスリン抵抗性の改善、HbA1cの低下)
5.アレルギーの改善作用
6.美肌効果

上手にカカオポリフェノールを摂取するには

チョコレートを食べることで、普段から気軽にカカオポリフェノールを摂取できます。しかし、全てのチョコレートがカカオポリフェノールを十分に含んでいるわけではありません。チョコレートを購入する際には、70%以上のカカオ粉末を含む高カカオチョコレートがお薦めです。これらの商品は、ダークチョコレート、ビターチョコレート、ブラックチョコレートとも呼ばれています。摂取量は1日25g程度が目安です。もちろん、いくら体に良い「高カカオ」でも、食べ過ぎると肥満の原因になります。一方、カカオ含有量が35~40%のミルクチョコレートで、「高カカオ」と同じような体に良い健康成分を得ようと思うと、たくさん食べる必要があります。ミルクチョコレートは糖分や油脂分が多いので、肥満などのリスクが高まりますので要注意です。それから、カカオマスを含まないホワイトチョコレートにはカカオポリフェノールをほとんど含まれません。

まとめ

チョコレートから手軽で美味しく摂れるカカオポリフェノールについてまとめました。「チョコレートが体に良い食品とは!」と目から鱗の方もいらっしゃるかもしれません。より健康的な食習慣を目指して、適量のカカオポリフェノールもよいと思います。

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